250年の時を経て

こんにちは! 大慧亜衣子です。


昨日は、5月最後の終日OFFだったので、午前中にヨガへ行ったあと、

午後は映画を観てきました。

ダンナさんが、絶対見たいんだけど!と誘ってくれた、昨日が初日の

「殿、利息でござる」(http://tono-gozaru.jp

江戸時代に仙台藩であった実話を下敷きにした作品だそうです。


ストーリーは・・・


これから観る方もいらっしゃるかもなので

公式サイト(http://tono-gozaru.jp)からご紹介すると、


「重い年貢により夜逃げが相次ぐ宿場町・吉岡宿に住む十三郎は、

知恵者の篤平治から町を救う計画を聞く。

それは、藩に大金を貸付け、利息を巻き上げる

「庶民がお上から年貢を取り戻す」逆転の発想だった。

途中でバレれば、打ち首は確実。

千両(3億円)もの大金を水面下で集める前代未聞の頭脳戦勃発!

破産寸前、絶体絶命の大ピンチ。

果たして彼らは町を救えるのか!?」


全体にコミカルなトーンで、テンポもよく、

ところどころで笑いながら楽しく見られるのですが

観終わったあと、ずーん・・・と感動が。


町を救うために、銭湯も我慢して水浴びで済ませ

破産するほど私財を投げ打った功績を

「人に話さず、末代まで慎め」と遺言する。


その、無私の心があまりにも美しくて

心を打たれるというのは、もちろんなんですが。

その他に・・もうひとつ。


えーと、ね。


お金がついに集まって、

「殿様にお金を貸させてほしい」という嘆願書を

町の代表が、代官に出しに行ったとき。


請願書を受け取って、代表から詳しい話を聞いた代官は、

感動して、こう提案したの。

「請願書を書き直そう」


そして、

この請願の経緯や、町への強い思いをぎっしり書き込んだ、

新しい請願書を提出したら。


最初のを見た時には「話にならない」って一暼で却下した、

すごく厳しい大蔵大臣みたいな役職の人も、今度は、通してくれて。


最後には、ついに・・・というところは

さすがにネタバレなんで書けませんけど(汗)


この、ね。


なんというか。


本当の思い。

心からの願い。

が、人を動かす。


その現場に、

文章があること。


ここにね、わーっと感じるものがありました。


そもそも、この映画だって、

原作の「穀田屋十三郎」(『無私の日本人』所収/文春文庫)を

映画監督の中村義洋さんが読んで、感動したことから制作されたものだし。


さらに、原作者の磯田道史さんが、原作となった本を書いたのも

「わたしの町にも素晴らしい人がいます」

という手紙から、興味をもって、江戸時代の古い記録を読んだことからだし。


全部のプロセスが、【文章】を通して

一つの橋から、次の橋へと進んできてるの。


お手紙だったり、本だったり、記録だったり

いろんな形で。


これは・・・すごいことだなあ。と。


【文章】の力を、改めて感じたのです。


文章なら、ね。


とても届かないほど遠くまで、

思いを伝えることが、できる。


その思いが、

強く、真っすぐなものであれば

読んだ人の心に響き


その響きが、

新しい行動を創り出し


未来が、変わる。

世界が、変わる。


これって、すごいことだなあと。


250年の時と、たくさんの文章を経て

熱い思いに触れることができて

感じました。


だって、わたし自身、何かしなくてはいられない気がして

いまここで、こうして、ブログを書いてますもん。


そして、これを読んでくれた人が、もしかして、

映画に興味を感じて、検索してくれたりしたら。


その瞬間に、また、新しい未来が創られていくわけで。


・・・ね? すごくないですか?